トレイルラン関係を中心に日々の出来事や思ったことを書き連ねて行きます。
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武田の杜のスノートレランのつづき。トレイルレースで使われるコースは甲府市街地北の山の麓の武田神社をスタートして山の中腹を縁に沿って点在する園地を結ぶハイキングコースを走り、その後鳥獣センター(18km地点)から健康の森に上り、その中をぐるぐるしてゴールという30kmの距離。甲府市外と甲府盆地を眼下に見下ろすことができ、全般的に眺めのいいコース。スタート地点の武田神社にはバスもあるが、駅から2kmほどの距離でアップを兼ねてジョグでも十分な距離である。積雪とミスコースに時間をとられ全コース行くことはできなかったが、駅からそのまま走りにいけるコースなのでいつでも気軽に来ることができる。また今度気候が良くなったら来てみたい。
GPSログをGoogle Earthにプロットした鳥瞰画像。(クリックで拡大)第一関門までは基本的に山の中腹を巻いていくコース。コース最高点の要害山のみ尾根を進む。
今回、大きいミスコースは1回、小さいものは2回、その他正しいルート上にいるか不安になることは多数。小さいものはスタートしてすぐの躑躅(つつじ)が崎園地の縁を通って要害山(コース最高点)に向かうところで、園地の方に行ってしまいその先で行き先が分からずウロウロしたもの、もう一回は小松山園地付近でコースから逸れて園地に向かう道に入ってしまったもの、正しいルートが雪に埋もれた階段で見落としていた。これ以外にも突然標識が大きくコース外の地名しかなくなって焦って地図を何度か見返したりはしたが、雪山とはいえ遭難の不安はほとんどなかった。コース最高点要害山までは案内板があまりないが、そこから先は基本的には園地ごとに案内図があるし、きれいな標識も多数あった。第一関門の鳥獣センターまでは要害山の所だけ直登と尾根道があるが、それ以外は基本的に甲府市・甲府盆地の眺めが良い中腹の巻き道なので、それさえ理解していれば道迷いはあり得ないだろう。
武田神社で安全祈願。神社の背後の山は通常神様のおわします聖域。トレランは聖域に土足で踏み入れているということは心の隅に入れておくべき。まあここは山の神様ってわけではないかもしれないが。
森の入り口。手前から来てここは左へ上る。コース中には各園地付近に地図つきのこのような看板がある。
左側はキケン!らしい…
大きなミスコースは要害山から下りて古湯坊まで出てきたところで、間違えてコース外の山への登山道に入ってしまったもの。古湯坊でロードに出てから少し下ってこの日唯一見かけた「武田の杜トレラン」の標識に従いトレイルに入るべきところを、ロードに出てすぐの「登山道」の標識の方へ行ってしまった。高低図では要害山から第一関門の鳥獣センターまでずっと下り基調なのに、要害山より高いところまで行く直登の登山道だった。当然のことながらすぐミスコースに気づいたがレースの試走に来たわけではないのでそのまま上って回り道すればコースに復帰できるかと思い引き返さなかった。雪による倒木が多数あるやっかいな道を登り切った上のロードに民家があり、たまたまそこの住人の方がガレージの所にいらっしゃったので道を尋ねたところ、どうもコースから見当違いの方向へと登ってきたようで、引き返すしかないことが分かった。下りるときは自分の踏み跡をひたすらトレースするだけなので上りと比べると実にスムーズ。
手前から来て、ここは左、、、と見せかけて右。木がしなってるせいで左への標識に見える。しかし、そもそもこの道自体がミスコースでやってきたコースの背後の山への直登ルート…
ミスコースしたポイントをちょっと下ったところにこの日唯一見かけた「武田の杜トレラン」の標識が…
結局第一関門の鳥獣センターに着いたのが15時半で武田神社を10時にスタートしてから5時間半が経過していた。レースだったら制限時間3時間半なので笑っちゃうほどのタイムオーバー。ここから先へ向かう際も間違えて鳥獣センターの中に入ってしまい、市街地へと向かう県道に下りてしまった。駅までこのまま帰りたい誘惑が襲ってきたが、やっぱりもう少し進もうと思い、先へ行こうとした。しかし、甲府を18時台に出る列車でも帰りが比較的遅くなること、雪が降りはじめて寒くなっていること、十分なライトは持っているがナイトスノートレイルは厄介であることを勘案し、300メートルくらい雪道を登ったところでUターン。あくまでもレースの試走に来たわけではなく、スノートレランを楽しみに来たわけだからそういう意味での目的は十分達成できている。駅までゆっくりと走っても信号待ち等含め30分ほど。鳥獣センターに展示されている里山の鳥獣を見ていかなかったのが心残り…。最後は温泉は行ってほうとうと鳥もつ煮を食べて終了。
鳥獣センターからの下山は眼下の甲府市街中ほどの甲府駅まで4kmほど。30分かからないし、バスもあるようだ。(本数は少ないかもしれないが)
締めはほうとうと鳥もつ煮とビール。やっぱり地方トレイルに行くときはビールが飲めるので車より公共交通機関がいいね。
初見のコースで積雪ということもあり時間を大きく取られてしまったが、このコース自体は非常に走りやすいと思う。キツイ部分も序盤の要害山への上りと、引き返すことになった第一関門先の上りくらいだがそれほど距離があるわけでもない。石川さんの設定するコースは走りやすいのが特徴である。この甲府市の裏山のコースは走りやすい上に駅からのアクセスもいい。唯一、気軽にとは言えない交通費(片道2000円+特急券)の捻出がネックではあるが、高尾や丹沢(往復1500円以下)と比べるとかなり高いとはいえ、奥多摩まで行ってバスに乗るのと比べると特段高かったり時間がかかるわけではない。この連休の最終日は各高速道路とも渋滞がひどかったようだが、電車ならその心配もない。そもそも、こんなに中心駅からトレイルに近い県庁所在地の都市ってないのでは?と思う。わざわざ甲府まで出てきたら日帰りよりも一泊してゆっくりしていくのがベストではあるが。また暖かくなったら訪れたいものである。やっぱり桃の季節か。
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スノートレイルランに行ってきた。行き先は2ヶ月ほど前にレースが行われた武田の杜。この連休は房総トレイルめぐりの予定だったが、あいにくの天候が都内だけでなく房総にも予想されていたため、予定が白紙で連休を迎えていた。昨日スノーランし損ねたこともあり、いっそのことどこかの山に行ってしまおうという気になった。その中でも甲府の武田の杜が市街地の裏山で民家も近いのでベストではと思い、甲府行きを決断した。
静寂につつまれた雪山で、未踏の新雪に自分の足跡を踏みしめながら行うスノートレイルランは非常に楽しい。しかしまず始めに強調しておきたいがが、条件がうまく適合したときしかできないものであり、常にできるわけではない。しかも装備もそれなりに防寒対策など必須となる。雪山で遭難した場合、当然深刻な事態になりかねないため、装備は多くても充分すぎるということはないだろう。
スノートレイルランができる条件とは、
・積雪の直後であること
→積雪後に晴天の日を挟んでいると日当たりの良い場所は必ずアイスバーンになり危険
・当日の降雪がないこと
→降雪が続いていると自分の踏み跡が消えてミスコース時に引き返すことができなくなる
そういった点で降雪直後で曇天の甲府はこの条件にぴったりとマッチしていた。
スノートレイルランに必要・便利な装備
・ニット帽(冬のトレランに必須)
・スキー・スノボー・冬山用グローブ(水濡れに強いこと)
・サバイバルシート(長時間のトレランには必須)
・防寒着(ダウンジャケット、フリース等)
・防水ジャケット(ゴアテックスがベター)
・ライト(迷って下山が遅れたときに)
・フェイスマスク(顔が冷えないように)
・吸汗発熱ソックス(靴下が濡れても冷えない)
・ゴアテックスのシューズ(靴の濡れ対策、あれば履くべき)
・地図とコンパス(雪の場合、特に遭難対策に気を使うべき)
昨日の教訓を踏まえ、スキー用グローブ、防風保温タイツ、防風パンツ、フェイスマスク代わりのバフ、ゴアテックスジャケット、ウインドストッパーベストとフル装備をした。積雪がかなりあるとはいえ、気温はそれほど寒くなかったのでスキンズのロングスリーブにTシャツ、ベストという構成で結局ずっといたので使う機会はなかったが、フリースもダウンもザックには入れていたし、念のためサバイバルシート、ホッカイロ、ライトも携帯していた。
駅からスタート地点まで軽くジョグし、レースで使用されたコースを第一関門まで走ってそのままジョグで戻って来るというコースだった。積雪が多く、ミスコースをしたり、正しいコースでも不安になって地図とにらめっこということがしばしばあってレースの第一関門(3時間半)の鳥獣センターに到着したのが5時間半くらい経ってから。結局その先に進もうとするも、第一関門から先はエスケープルートがなく元の道を戻らないといけないので帰りの時間を勘案して下山を決断。駅に戻ったのが16時半過ぎで風呂・ほうとうを済ませて帰りの電車に乗ったのが19時。暗くなる直前に街中へと下山することも可能ではあったが、道迷いと天候悪化へのリスクから早めの下山を決断したのが結局帰りの交通にもちょうどよい結果となった。
恐らくこの冬、最初にして唯一のスノートレイルランだろう。なかなか条件が揃わないので実施するのが難しいためそう何度もできることはないと思う。
都内では日中雪が降り続いていた。しかし、気温と湿り気の多さのせいか昼過ぎになってもあまり積もる様子はない。積もったらぜひ近所のスノーランに出ようと画策しながら昼間を過ごしていた。昨年も雪が降った際には駒沢公園を走り回ってなかなか楽しかったが、今回は降り続いている割に一向に積もる気配がない。結局夕方から多摩川方面に走りに行ってきて14.5km。
近所も路面は全く積雪がなく、車の上や植え込み、空き地などが白くなっているような状況。多摩川沿いでもうっすらと雪化粧をしている程度でしっかりと積もっているということはなかった。始めは雪上をサクサクと踏みしめて走っていたが、積雪がないところでは水溜りに頻繁に足を取られた。夕闇の中足元の水溜りがよく見えなかったためしかたないが。一回濡れてしまうと寒さと相俟って足の中が非常に冷える。
丸子橋まで下り、川崎側に渡って二子橋から戻るというルートだったが、川崎側に渡った頃には風も強くなり顔が特に寒かった。やはり寒い日はフェイスマスクも必携なようだ。また道中twitterへ投稿しようと携帯を打つのに手袋を脱いだが、終盤の二子橋では箱根のハピトレの時以上に手が凍るような感じだった。
このような悪天候時(寒いだけで荒天ではないが)に走っておくとウェアリングをどうすべきか色々とわかる。特に積雪のある山でいざ慌てないためにも近所でウェアリングのテストをしておくことは重要。そういう意味で今日みたいな天気は年に何度もあるわけないので貴重な機会だった。
以下は本日の教訓。
・手袋はウィンドストッパーだったが、防水性がないので濡れる恐れがある場合はスキー用のもっとゴツいものがベター
・アウターもウインドストッパーで、今回は短時間なのでOKだったが、撥水性があるとはいえ3時間以上風雨にさらされるときはゴアテックスの方がいいだろう。
・タイツは履いていなかったが、やはり防寒保温系のタイツは履くべき
・先述の通りフェイスマスクは必要
・シューズが濡れる恐れがある場合はゴアテックスがベター。雪の中靴の中が濡れた状態で走ると危険。
厳寒の中走る際に最も気をつけるべきことは何といっても濡れ対策に尽きる。これがおろそかだと濡れた箇所が凍ってしまう恐れがあるので非常に危険である。
こういった対策さえ十分に行えば雪上ランは非常に楽しいものであると思う。雪の中では深い山に入る必要はなくて、里山のハイキングコースで十分楽しむことができるだろう。積雪があることでシングルトラックが狭く危険な場所に成り得る一方で、鬱陶しい林道が楽しめる場所になる。普段と違った感覚で走ることができるので冬の間にぜひ一度は行ってみたいものである。
日本初の100マイルレース、Ultra Trail Mt.Fuji のエントリーが度重なる延期を経て2月5日に開始され、その日を待ちわびたトレイルランナーたちの申込が殺到してわずか1時間とかからず締め切られた。まさに狂乱状態。平日金曜スタートで長丁場の疲労を考えると月曜も休むべき日程、比較的厳しい参加資格、いまだ公表されていないコース、曖昧で掴めない全体像、なおさら不明な詳細、そして何よりも100マイルという距離といった状況にも関わらず1000人近い人数が我先へとアクセスした。自分も資格は現段階では持っていないが、エントリーを何とかした上で事務局と交渉すればレース前までに満たせばOKになるだろうという気持ちでいた(実際そういう人も何人もいるようだ)。
見切り発車でクリック合戦の中エントリーするのは憚られたし、エントリーがそこまですぐに埋まることはないだろうと思っていたので開始直後の混乱が落ち着いてからエントリーするつもりでいた。ところが結果は何もしないうちに終了。空振りでも見逃しでもなく、バッターボックスに立たずに終わった。しかも事務局から大会までに資格要件を満たせばOKという公式見解が出されたようだ。であるなら最初からエントリーすればよかったという悔いがないといえばうそになる。しかし、この大会に対するモチベーションがあまりなかったのだからエントリーできなくてよかったのかもしれない。日本で100マイルをやるから、それも第1回目だから、そして休暇が取れそうだから出てみるか。その程度のことがエントリーを考えたきっかけである。100マイルに挑む者の心構えはまったくもって持ってなかった。だからそういう点では未練はないし、他のことに時間に有効活用できると安心してすらいる。
それにしてもこれほどまでのエントリー殺到は諸々の状況を考えると異常としかいいようがないが、やはり2度にわたるエントリー開始の延期が大いに効いているのであろう。当初の12月24日に行われていればこんなに早く埋まることはなかったのではないかと思う。先送り先送りになる発表と小出しにしか出てこない情報に参加希望者のフラストレーションが溜まった結果、堰を切ったようにエントリーが殺到した。全コースを完走する自信がある人が参加資格要件なのにコースが分からないし、ハーフのSTYに至っては会場へのアクセス方法の詳細がまったくもって不明である。まるで分からないことだらけだが、よくこれだけエントリーできると感心する。
知り合いの大多数で参加希望者は全員参加OKのようなので応援・観戦には行くつもりだが、次の一文だけは見過ごせない。
レース登録していない人の併走やエイドステーションなど規定されている場所以外の立ち入りは禁止されている。(ペーサーは不可とする)
主語がわかりづらくて意味不明だが、これはレース出走者以外がコースに入ってはいけないということか。だとしたら大変な暴挙である。コースはレース専用で他の人は入るなと。序盤はたしかに参加者が溢れているが、後半までに3~4割りくらいのリタイアがあってもおかしくない上(STYではそんなに出ないと思うが)、最大20時間以上の差がつくのでコース上の参加者はかなりまばらになるはずである。そして終盤の樹海・御坂山塊方面はコースの中でも比較的ハイカーが多いエリアである。そんな場所でレース関係者以外立ち入り禁止にするということが到底現実的とは思えないが、そういうことを意味しているのだとしたら大変残念なことである。またトレイルランニングの評判が落ちる原因になってしまう。
いずれにせよ、犀はもう投げられた。傍から見ていて不安要素が一杯だが、1人でも多く生還してくることをお祈りします。なお、UTMFとは対極の10kmという距離の短さにこだわることでトレランの裾野を広げようとしているたかやしろトレイルランニングレースが気になる今日この頃。
見切り発車でクリック合戦の中エントリーするのは憚られたし、エントリーがそこまですぐに埋まることはないだろうと思っていたので開始直後の混乱が落ち着いてからエントリーするつもりでいた。ところが結果は何もしないうちに終了。空振りでも見逃しでもなく、バッターボックスに立たずに終わった。しかも事務局から大会までに資格要件を満たせばOKという公式見解が出されたようだ。であるなら最初からエントリーすればよかったという悔いがないといえばうそになる。しかし、この大会に対するモチベーションがあまりなかったのだからエントリーできなくてよかったのかもしれない。日本で100マイルをやるから、それも第1回目だから、そして休暇が取れそうだから出てみるか。その程度のことがエントリーを考えたきっかけである。100マイルに挑む者の心構えはまったくもって持ってなかった。だからそういう点では未練はないし、他のことに時間に有効活用できると安心してすらいる。
それにしてもこれほどまでのエントリー殺到は諸々の状況を考えると異常としかいいようがないが、やはり2度にわたるエントリー開始の延期が大いに効いているのであろう。当初の12月24日に行われていればこんなに早く埋まることはなかったのではないかと思う。先送り先送りになる発表と小出しにしか出てこない情報に参加希望者のフラストレーションが溜まった結果、堰を切ったようにエントリーが殺到した。全コースを完走する自信がある人が参加資格要件なのにコースが分からないし、ハーフのSTYに至っては会場へのアクセス方法の詳細がまったくもって不明である。まるで分からないことだらけだが、よくこれだけエントリーできると感心する。
知り合いの大多数で参加希望者は全員参加OKのようなので応援・観戦には行くつもりだが、次の一文だけは見過ごせない。
レース登録していない人の併走やエイドステーションなど規定されている場所以外の立ち入りは禁止されている。(ペーサーは不可とする)
主語がわかりづらくて意味不明だが、これはレース出走者以外がコースに入ってはいけないということか。だとしたら大変な暴挙である。コースはレース専用で他の人は入るなと。序盤はたしかに参加者が溢れているが、後半までに3~4割りくらいのリタイアがあってもおかしくない上(STYではそんなに出ないと思うが)、最大20時間以上の差がつくのでコース上の参加者はかなりまばらになるはずである。そして終盤の樹海・御坂山塊方面はコースの中でも比較的ハイカーが多いエリアである。そんな場所でレース関係者以外立ち入り禁止にするということが到底現実的とは思えないが、そういうことを意味しているのだとしたら大変残念なことである。またトレイルランニングの評判が落ちる原因になってしまう。
いずれにせよ、犀はもう投げられた。傍から見ていて不安要素が一杯だが、1人でも多く生還してくることをお祈りします。なお、UTMFとは対極の10kmという距離の短さにこだわることでトレランの裾野を広げようとしているたかやしろトレイルランニングレースが気になる今日この頃。
土曜日は鏑木中級セミナー。その前にUTMFのエントリー合戦が午前中は行われた。結局1時間とかからずに締め切ったようだ。まあこれについてはどの程度のエントリーが開始と同時に誰も予測ができていなかったところがあるが、平日仕事を休む必要があるのにここまで早いとは思わなかった。今年は現状では出場資格がないのでとりあえずエントリーを適当に行ってからネゴるということも考えていたが、そもそもクリック合戦に参戦せず、すぐ締め切ったのだからもはや仕方あるまい。100マイルという限界の先へと挑戦するために、STYではなくUTMFに出るべきとは鏑木さんが何度も事前懇談会で強調されていたことである。Chamonixの場合は行くことにこそ意味があるのでUTMBでなくCCCでも出る価値は大いにあるが、STYの場合は比較的簡単にアクセスできるエリアであることを考えてもわざわざ出場しようという気にはならない。UTMFには海外トップ選手も来るということなのでその辺りも含め、当日は応援・観戦に行こうかと思う。トップ選手の走りを見るというのはレースに出ない者が持つ特権。
本日のセミナーでは材木座→マリーナ→披露山→逗子海岸→葉山中尾根→乳頭山→県道に下りてコンビニ休憩→乳頭山(別ルートで)→逗子駅→バスで材木座というルートで24km前後か。天気は決して良くはなかったが、気温は暖かく、走るのに最適なコンデディションであったし、終盤の夕日もきれいだった。葉山エリアは民家の裏手にも関わらず、なかなかワイルドで走り応えのあるコース。葉山の中尾根の小刻みなアップダウンは道志の山伏峠~菰釣山の区間に通ずるところもあり、トレーニング向きでもある。必ずしもアクセスに時間がかかるところまで行かなくともいいトレイルはある。中級セミナーを始め、何度か出た三浦トレイルも大体わかってきたつもりになってきていたので鏑木セミナーも当面いいかと思っていたが、まだまだコースのバリエーションはあり奥が深い。
潮が普段よりも引いていたので岸壁沿いの青ノリ地帯を通りながらのスタート
HOAK試用者はバランスを取るのに戸惑っていたが、ここ以外は終始履き心地よかったとか
HOKAのプロモーションが行われていてセミナーで試せると勧められたが残念ながらサイズが合わず。セミナー参加者のうち4~5人が試していた。一様にいい!という反応。自分のサイズがなかったとはいえこういった機会があるのはいいことだ。特に靴の場合は履いただけではなく、走らないとコメントができないので。OSJの鎌倉で行われるセミナーは新しいギアのテストに非常に向いていると思う。当然レースは自分の靴で走るわけだが、それ以外のイベントで靴が借りれる場合は積極的に試してみるのもいいだろう。
チームHOKA!
初めに自己紹介をしたが、参加者にやたらとUTMFのエントリーを済ませた人が多かったのが印象的だった。まあある意味大会の申込日に実行委員長がセミナーをしているというのも凄いことではあるが、速攻で定員超えたことについてもかなりプレッシャーを感じているようだった。あれ、資格持ってないの?なんて聞かれたがまあ実際ないしエントリーも締め切ったので。君はまだ若いんだから、いずれ機会はある、そんなに生き急がなくていいよと言われた。UTMF自体は休暇を取れるかが微妙なので来年以降はないだろうが、生き急いでいるという指摘は全然別のことで他の人から言われたこともあり、そうかもしれない。確かに、レースに出ることがトレランの全てではない。目的のレースに出れても出れなくてもトレランを楽しむことはできる。レースである以上タイムが計測され順位がつくが、優勝を目指すランナー以外にはあくまでもトレイルを走るきっかけに過ぎない。人の考えに意見などできる身分ではないが、好タイムを出すことをトレイルランニングの目的としているトレイルランナーが多いとしたら一生かかっても世間のトレイルランニングに対する評価が上がることはないだろう。
帰りにクラブハウスから駅まで向かう際に、帰宅される滝川さんと途中までお話しながら歩いた。色々な話から滝川さんがどんな気持ちでイベントを主催しているかが伺え、非常に胸が熱くなった。たしかにOSJのレースはアクセスが超不便なところが多い。しかし、アクセスが悪いからこそそういう地域を盛り上げるためにレースを開催するのだと。誰がやっても人が集まるようなところではそれなりの成果が出るに決まっているけど、それは他の人がやればいい、と熱く語っていた。特に日帰りで開催できるような場所では参加者はレースに出るだけで大して開催地にとってメリットもないとも。まあ近場のハコネとかでやっていた時期もあるじゃん、ていう野暮なツッコミもできるが、非常に興味深い話である。経営判断としては儲からないことに投資をするという点で決して合理的ではないが、トレイルランという文化の種を各地に撒こうとしている壮大で野心的な計画である。鏑木さんも神流や徳島で行われていることは大変すばらしいものである。きっかけをつくり運営は地元に移譲する、そうなる大会が増えればいいなと思う。
OSJでは5日間にわたって行われる200キロのレースも現在計画中である。野反→志賀野反→志賀という連戦が行われた年もあったが、合計が200キロともなると既存のレースとは異なる、全く新しいコンセプトの試みなので非常に注目するところである。平均して毎日40キロずつ走って計200キロというのは非常に興味がある。トレランで、自分の足を使って旅をするという聞いただけでワクワクするような話。恐らくは夜間走行をほとんど含まないとは思うが、昼の明るい時間に存分にトレイルを楽しめるのも魅力的である。夜間も走って長い距離のレースでは限界への挑戦ができるかもしれないが、トレイルと景色を楽しむことができない。そしてトレイルランニングで限界へ挑戦する必然性はどこにもない。
それにしても滝川次郎…人に夢を与え、なんかやる気にさせる彼の能力は素晴らしい。
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