トレイルラン関係を中心に日々の出来事や思ったことを書き連ねて行きます。
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大雪山ウルトラトレイルとして開催された大会の110km&100kmのカテゴリーの初日の72kmの部分だけ参加した。36kmの林道区間と36kmの山岳区間で構成されているが、前半ペースを確保しつつも後半の山岳パートへと体力を温存させることが要求される。Transvulcania以降の2ヶ月間、練習が必要という思いはとは逆にまともに走ることすらしていないような状況であったため、走らなければいけないレースに出るのは気が進まなかったが避暑も兼ねての北海道行きというつもりだった。結果は53kmくらいの関門に間に合わずDNF。Transvulcaniaに続いてのDNF、国内のレースでは顔面流血の奥久慈以来という厳しい結果になってしまった。スタート直後からあまりにも体が重かったのでこれはもう20kmと行けずにリタイアかという勢いだった。完走率は低かったようで、雪渓の残る山岳パートの険しさも相当あったようだが、ものすごく厳しいレースとは思わない。練習もしてない中でロングのレースに出るとこうなるということだ。
レース前日は乗る予定の飛行機が出発した後に目が覚めるという大失態。速効で荷造りして羽田へと向かう。キャンセル待ちの枠はマイレージ上級会員が最優先のため、全然順番が回って来なかったが、運良く空席を確保して札幌行きに乗る。レンタカーを借りて会場へと向かったが、新千歳空港から前日受付の会場までは250km!北海道のスケール感を考えていなかったこともあるが、同じ日に行われていたおんたけウルトラよりも遠い。そして夜はNさんに見つけていただいた実にディープな民宿に泊まる。民宿というより小屋とその主のおじさんといった所だった。色々なお話を聞きながら、ジンギスカンをたらふく食べてレースへと備える。1時半起きで早く寝る必要があったものの、食事に結構時間を取られたこともあり消灯は22時過ぎ。3時間しかないが、風邪気味で鼻が詰まっていた事も有りなかなか寝付けない。
レースのスタートはAM4時。30kmほどスタート地点に離れた所に泊まっていたので2時に出発。高緯度地方、夏至の直後という条件のせいなのか3時過ぎくらいからは明るくなり始める。ライトが必須装備とされていたが、4時を待たずして完全に明るくなっていた。参加人数はそれほど多くないが、スポンサーのマークであるマンモスの風船を始めとして立派なゲートが用意されている。他のレースと比べるとかなりこじんまりとした中でレースがスタートする。スタートしてしばらく行くと川を一本橋で渡るところがあったが、皆律儀に並んでいるため、早くも渋滞している。膝くらいまでの深さの川なので気にせず行ってしまえばいいところで、どうせ足元などトレランをやってる限りは汚れるのだから、なぜ足が汚れることを嫌うのか、と思う。なお、山岳パートには足が濡れてしまうような場所はいくらでもあった。林道区間では熊の糞が多数見受けられたが、それだけコース周辺に生息しているということなのだろう。先行するランナーについてロードを走っていたら横からパトカーが現れた。もしかして、と思ったらミスコースでトレイルと併走するロードに下りてしまっていたようだ。前を走っていたはずのランナーに再度抜かれたので5分くらいショートカットしたことになる。
体が重くてさっさと止めたいと思いなら35kmエイドには5時間で到着。ウルトラマラソンを走っているかのようなペースだ。ちょうど後半パートだけを走る36kmの部がスタートするところだった。日が昇るにつれて暑くなって来たせいなのか無情にもコーラが売り切れ。ここから山岳パートに入ると思っていたが、ロードがダラダラと続いて緩やかなアップダウンのある林道が続き、登山道へ向かっているという感じがしない。信越五岳の4A〜5Aを思わせるようなダラダラの上りが始まり、当初こそ走れるところは走っていたが、50km近くなった所で山岳区間への体力温存も兼ねてエイドまでは歩くかと思う。これが大失敗でいつになってもエイドに着かず時間だけが過ぎて行く。ようやく11時45分にエイドに着いたが、ここではコーラはおろか、水すらも品切れ。わずかに残った経口補水液OS-1をもらったが、ハイドレーションの水が切れていたのでこの先の山越えをするのは到底不可能である。次のエイドは800m上った山の稜線を進んでさらに下った先である。次のエイドまで10キロとはいえ、目算では上り5kmに2時間半、下りで1時間半として3時間後半から4時間近くかかるだろうと思っていた。そして主催者のフィールズ野々山さんが、関門までは時間厳しいからあきらめるならここで止めた方がいいよ、と勧告をしている。このエイドまでの道中で、ショートカットしていたという負い目もあるし、ここで止めるかなということを思っていたが、いざそういう勧告をされると行ってやるよという気分にある。この間、後続のランナーが続々と到着し、水がないことを知って呆然としている。
30分近く待ってようやく水が到着。ハイドレとボトルに補給して出発。関門までは2kmとはいえ雪渓を含む600m近い上りがあり、40分ちょっとしかないのでかなり厳しい。ここまでの林道主体と違い、ガレて足場の悪い登山道が始まる。下山するハイカーが結構いたし、関門まで行くのをあきらめた人が時折逆走してくる。渡渉や雪渓など上りながら進んでいくが、関門時刻を過ぎてしまったようなのでその時点で引き返すことにした。そのまま進めば関門から選手を回収するスイーパーと出くわしたかもしれないがエイドからの帰りのバスを待つ人々をさらに待たせる訳にはいかない。その引き返した地点の先に大きな雪渓の上りがあり、エイドで水を待っている間に先行して出発した人も概ねそこでタイムアップとなっていたようだ。引き返すと決めた直前にすれ違ったハイカーの集団に追いつくにも時間がかかり、どれだけ疲れてるんだと悲しくなる。
回収バスに乗って会場に戻り、シャワーを浴びる。リタイアにより早くゴール会場に戻れたので、さらにバスに乗ってスタート地点へ戻ったのが16時半。ここから札幌へと向けて長いドライブが始まる。1時半起きとレースの疲れからか、途中ハンドルが取られるくらい眠くなり、コンビニに寄るなど休憩を多めに取る。途中で寄り道をして旭川のラーメン橙やに立ち寄った。札幌到着が21時くらいで、行きに比べて随分と時間がかかった。疲労が想像以上にあったため、最終日に札幌でやっておきたい予定があったがキャンセルして朝の飛行機で帰宅。終始バタバタの遠征となった。いつも言っていることではあるが、トレイルレースは完走することがまず大事である。今回のレースはヒグマの糞と退屈な林道が延々と続き、後半の関門を通過した者だけが北大雪の絶景を眺められるという、完走の重要さが際立つレースだった。
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