トレイルラン関係を中心に日々の出来事や思ったことを書き連ねて行きます。
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美しい山は頂上を踏みたい、というわけで、かねてから登ってみたいと思っていた羊蹄山に行ってきた。北海道というととにかく費用がかかるというイメージがあるかもしれないが、近頃はLCCという便利なものがあり、成田からではあるが、札幌まで5,000~6,000円で飛ぶことができる。ただし、週末の場合に往復使おうとすると土曜夕方の札幌行きと日曜朝の成田行きの便に限られるため、現地で何もすることが出来ない。
今回は土曜の夕方の便で北海道に向かい、友人と会って酒を交わし、翌日に羊蹄山へアタックという行程である。飲みすぎた上に日本代表対ブラジル代表という魅力的なものをやっており、夜更かしをしてしまったが。帰りの飛行機がなぜかことごとく満席となっており、予約できていたのは15時頃の便なので到底羊蹄山に行くのは不可能な状態であった。逐次空き状況を確認してようやく20時半の便を確保。結局宿をチェックアウト最終の10時に出てレンタカーを借りて出発。まずは中山峠へと向かい、眼前に佇む羊蹄山を見てとにかく上るしかないと思う。
羊蹄山には4つの登山口があり、今回は残雪を懸念して南側、それも札幌や千歳に近い南東の喜茂別を選択した。山と高原地図のコースタイムで往復7時間であるが、4時間強で戻らないと帰りの飛行機に支障が出る。まあやれないことはないだろう、と登り始める。登山口にはクマ目撃注意の貼り紙があったが、羊蹄山は単独峰なのでいないと思っていた。話が違う。雪に閉ざされたシーズンが明けたばかりだからか、人の踏み跡が少なく、藪が繁っている。どこからヒグマに襲撃されてもおかしくない。そして干からびた糞を発見、これは一体…?エゾハルゼミがやかましく鳴いている森には、本州の森にはない緊張感が漂う。
トレイルは頂上を目指してひたすら上るだけ。結構きついと思って振り返るとかなりの斜度であることに気付く。しかも足元は粘土系の滑りやすい土である。下りは大変だろう。そろそろ森も終わり頂上が近くなったかというところで、雪の激上りが現れる。踏み跡を見る限りトラバースではなく直登である。傾斜もきつく、上れたとしても下るのは非常に厳しいだろう。すぐさまこれは危険と判断して下山を始める。
かなり下ってきたところで前方からコロコロの体型をした動物がやってくる。薄暗くて顔がはっきり分からなかったが、タヌキのようであるし、クマのような気もする。もし子グマであれば、近くに気が立って攻撃的な母グマがいることを意味する。とりあえず15メートルくらい離れていたが、あっち行けと声を掛けたら回れ右して去っていった。問題は、一本道なので当然のことながら後を追う方向に進まなければ帰れないということである。下りであるが走らず周囲に気をつかって慎重に、咳払いしたり鼻歌を口ずさみながら進む。そして、車を停めた登山口まであとわずかというところでまだ新しい糞を発見する。行きに見た干からびた糞の上である。クマ以外にそれなりのボリュームの糞をする動物がいるのだろうか?襲撃に怯えつつも何とか駐車場に帰還。とにかく北海道にはどこでもヒグマが出るということだ。
早く汗を流したかったが車を返す時間もあるので、新千歳空港までとりあえず向かい、空港内の万葉の湯に入る。飛行機まで余裕があればこういう施設を使うのもいいだろう。満席の飛行機に揺られて東京に帰る。雪渓に行く手を阻まれ、ヒグマに怯え、何とも苦い経験の北海道での本格トレイルとなった。
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目覚まし時計の設定ミスで1時に鳴ってしまい寝たのかどうだかよく判らない状況ではあったが、とりあえず2時40分くらいまでに荷物を準備してホテルを出る。テーピングを貼ったりする余裕はなかったのでスタート地点でそういう作業は行って、ドロップバッグ用の荷物の中に預ける事にした。フロントが24時間対応ではなく、7時ー23時のようなことが書いてあったにも関わらず鍵の管理について確認しておかなかったのはミスであったが、他にも参加者がいたため、英語は通じないが人がいてくれた。スペイン語は片言しか喋れないが23時以降に戻って来ても大丈夫と言っていたので安心する。受付時にバスチケットをもらい忘れていたのでちょっとトラブルはあったものの、ゼッケンを見せたらあっさりとバスに乗る事ができ、スタート地点へと向かう。当然のことながら睡眠が足りていなかったのでずっと寝ていたが、1時間ほどで到着、まだ4時である。テーピングを貼り、日焼け止めを塗り、出走のための準備を行う。トイレを探すが、27キロの部も含め2400人以上が集まっているというのに10基くらいしかない。しかも全て紙切れ。他の参加者は一体どうしているというのだ。ホテルで用は済ませてあったが、完全にすっきりという訳ではなかったので、紙がないというのは非常に痛手であるがないものは仕方ない。伊豆トレイルジャーニーの装備品セットをそのまま持って来ていたので携帯トイレも持って来てはいたが、朝出る前にこんなもはいらないということで装備から外してしまっている。我慢するしかない。
5時くらいから早くもスタートラインへの整列が始まり、皆チップを通過させつつ並ぶ様にMCからアナウンスがある。そしてスタート地点に徐々に人が集まり始まるとノリノリのMCのテンションがどんどん上がってくる。北野夫妻にもここでまた出会い、健闘を誓い合う。Joe GrantやらCameron Claytonやら何名かの有名トレイルランナーが壇上に上げられて紹介されるが、Kilian JornetやEmelie Forsebergといった面々は人混みの先でSalomonチームとしてまとめて紹介されていたようで、インタビューの声のみ聞こえてくる。上空のカメラに向かって手を振ったり、We will rock youが流れたり、としてあっという間にスタート時間となり皆で10カウント。島の女性首長が号砲のホーンをならしてレーススタート。このレースは前方のヘッドライトと後方の赤色点滅灯が義務づけられているが、トップ集団はもの凄い早さで駆け上がって行く。さすが世界最高峰の大会といったところか。
スタートしてからすぐに急な砂礫の上りが始まるため、渋滞が発生する。左右を見るとライトの明かりがあちこちに散見されるが、トイレが足りていないというのはこういうことだ。流れに乗りながら進み、振り返ると夜が空け始めている。最初はウォーミングアップということもありストックを使わずに進む。完全に明るくなり始めた所で急な上りがあり、ここで初めてライトを消してストックを使いながら上り始める。黙々と進んで行くと最初のエイド、Los Canariosの町に到着。沿道の両側を住民が埋め尽くしVamos!Vamos!ともの凄い声援を送ってくれる。中にはコンニチハ!と声を掛けてくれる人も。ここまで既に8kmで700mほど上って来ているが、2000mまで上るので先はまだまだ長い。夜明けの時間帯は涼しく、水を全然消費していなかったが、エイドではアクエリアスを飲んで出発。18km地点まで、2000mを上るため、とにかくリズムを崩さずに進むよう心がける。時折振り返ると美しい光景が広がっており、写真を撮るということを繰り返していたが、これが後に響くとは全く思っていなかった。さすがにずっとぶっ続けで上りというのは辛かったが、ようやく下りに入るも脚の調子がイマイチでペースも上がらない。ようやく関門となっている第3エイドに到着。ここもまた大盛り上がりである。
関門を出ると次のエイドまではほぼフラットな道だが他のランナーがほとんど歩いている。この人たちが何を思って歩いているのか分からないが、走れる所を走っておかないと後で泣きを見る事は分かっているのでなるべく走って進む。第4エイドを出ると遥か先に横広がりに見えていたコース終盤の尾根へと向けて高度を上げる。ここからまた1000mの上りである。上っても上っても次の頂上っぽいものが見えて上には辿り着かない。ようやく上まで辿り着きエイドかと思ったらそこは救護所だけでエイドはまだ5km先と言われる。そして、ここからは50m〜100m程度のアップダウンが上り基調で続き、ここまでにボロボロになってしまっている脚にはかなりキツい。ストックに体重を預けながら上って行く。これがすべての失敗の原因だったと気付くのはもっと後のことであるが。この区間では水もギリギリで何とかエイドに辿り着く状況である。上りはさらに続き、大きな山が見えると嫌になってくるが、見えるピークすべてを巻かずに上っては下りるという状況が続く。Roque de Los Muchachosまでの距離が7km程度で制限時間まで2時間近く時間はあったので余裕と思いながら、ここでも平然とカメラを出して写真を撮ったりする。これが大間違いだったわけであるが、なかなか次のエイドにつかないとは思っていたが、ようやく辿り着いたのが16時50分頃。そこで無情にも次のエイドまで10.3km(実際はもう少し短かったが)とある。万事窮す、エイドスタッフに関門時刻を再確認すると、走らないとダメだよというようなことを言われる。
そして、このままではいけないと思い、ここまで使って来たストックをしまう。上りも下りもストックを使う事でないより速いつもりだったが、しまってから急にリズムが出てくる。あまりにも気付くのが遅過ぎた。日頃練習をしていないのであればストックなど使わない方が速いということに。過去にストックを使ったレースはすべて完走できていない。何でこんな簡単なことに気付かなかったのだろう。先行するランナーを抜かしながら何としても通過しようと思いプッシュを続ける。足首を捻り、攣ったりもあったがとにかく通過できないと話にならない。トレイルランニングのレースの場合、完走する事が最も大事であると考えている。完走しない、ということはレースのコース設定者が用意したコースを味わい尽くせないということである。残り5分を切り、抜きつ抜かれつだった他のランナーにあと5分だ!行くぞ!のようなことを言いながらちょっと先に見えているエイドまで急ぐ。しかし、無情にももう一回下って上った先であり、上りに入った所で残り3分。エイドは100メートル上方にある。結局半分も上がってない場所でタイムアップとなり、先ほど鼓舞してきた人にも抜き返されながらようやくエイドにつき、カーーットオフ!!とスタッフから言われる。そしてほら、お疲れコーラだよ、と渡されたがもはや後の祭り。写真をのんびり撮ってなければ、ストックを使わないでいれば、、、たしかに過去に出たレースの中でも最もキツいと言えるコースだったが、制限時間一杯使えば決して攻略できないレースではなかったし、慢心による下らないミスに泣く事になったというのは滑稽である。レースに集中するためカメラを持たずに出走したものの力及ばなかったレースと違って、勿体ない、としか言いようがない。ここはコース最高地点、苦手な上りが終わりようやくこれから下りという場所である。勿論、ストックに頼るというミスに起因すると思われる大腿四頭筋のダメージがあり、いつものような下りが全くできない状態だったので仮に通過できたところでゴールできたかという保証はどこにもないが。
関門の食事のパスタをもらって食べようとしてたら北野さんの奥さんの姿があり、聞く所によると一つ手前のエイドで収容されて連れて来られたそうだ。ほどなくしてバスでゴール地点に戻るが、寝不足で爆睡していたから詳しく記憶がない中、途中何度も止まっていたようで、21時前にようやくLos Llanos de Aridanteに到着。ドロップバッグに預けた荷物を受け取り、選手用のパエリアを食べる。既にトップのKilianの7時間切りゴールから8時間が経過しているが、レッドカーペットの両側に町の住人が埋めつくし、町へと帰って来たランナーを迎える。外から眺めていると、レッドカーペットの中にいないことが悔しい。ある意味、このレースに来た最大の目的はこのレッドカーペットを通ってゴールすることだったはずである。ここでまたまた北野さんにお会いしたが、12時間ほどでゴールされたということだった。22時のバスでサンタクルスへと戻り、翌朝には島を出るのでシャワーを浴びてすぐに寝る。
Transvulcaniaは既に来年のエントリーが始まっている。次こそ、という気持ちもない訳ではない。実際、Leadvilleは今年も行く訳であるし。しかし、海外には魅力的なレースはいくらでもあり、片端から出ようとしても到底時間が足りる訳もない。一回一回が勝負であり、行く時に後悔しない結果を残す事、その重要性を再認識した。いくら魅力的であろうと何度も何度も同じ場所に行くようなことはしない。次は、ない
5月に予定していた2週連続のウルトラレース参戦、1週目のTransvulcaniaは58kmのコース最高地点Roque Los Muchachosで10分ほどタイムアウト、そして2週目の野辺山ウルトラ100kはDNSという結果に終わった。トレーニングが足りていないのは事実であるが、前者は慢心によるタイムコントロールのいい加減さによるまるで無意味なDNF、後者はGWとかに終わらせておけばよかった仕事をサボっていたツケの代償。まったく、何をやっているのだろう。7月の大雪までしばらくレースの予定はなし。そしてその後はいきなりLeadvilleという状況である。立て直さないといけないことは言うまでもない。
前夜のKrissy Moehlのトークショーに続き、今度はサロモンの選手を囲んでのパーティ。ランイベントのみ行われた昨年はかなり早く会社を出て参加したが、今年は18時スタートだったか、会社勤めの人間には到底有り得ない時間スタートなので行ける訳もなく、パーティのみの参加となる。トレランのイベントでは、スーツ率が低いことは珍しくないが、この日に関してはスーツを着ているだけでかなり浮いた存在となるような状況だった。それにしても、平日にアウトドアウェアで皆さん何やってるんだろう。そんな人は平日に街を歩いていない、毎回の疑問である。
かなり遅れて行った事もあり、会場の雰囲気にもついていけないが、司会がサロモンの各選手に色々な質問をしながら進行しているのをそっちのけで皆好き勝手に食べて飲んでいる。そんな自由に振る舞っていたのはむしろ、すぽるちばの面々だけか。サロモンのトップ選手たちがUTMFの感想、トレーニング方法等、普通に聞けば興味深い話をしているのだろうが、進行の段取りが悪い。結局最後に今年は惜しくも2位に終わったJulienと記念撮影した程度で、大して収穫もなかった。ビンゴでキリアンザックやSuuntoのAmbit2が大盤振舞されていたが、前夜のサングラスに続いて2晩連続の目玉商品ゲットとはならなかった。
お開きとなったところでさっさと渋谷へ移動し、たまたま地方勤務から戻っていた友人と飲み直し。これでまたTransvulcania対策をサボってしまったがあと10日くらいしかない。どうなることやら。その前に航空券と宿の確保だが。。。
かなり遅れて行った事もあり、会場の雰囲気にもついていけないが、司会がサロモンの各選手に色々な質問をしながら進行しているのをそっちのけで皆好き勝手に食べて飲んでいる。そんな自由に振る舞っていたのはむしろ、すぽるちばの面々だけか。サロモンのトップ選手たちがUTMFの感想、トレーニング方法等、普通に聞けば興味深い話をしているのだろうが、進行の段取りが悪い。結局最後に今年は惜しくも2位に終わったJulienと記念撮影した程度で、大して収穫もなかった。ビンゴでキリアンザックやSuuntoのAmbit2が大盤振舞されていたが、前夜のサングラスに続いて2晩連続の目玉商品ゲットとはならなかった。
お開きとなったところでさっさと渋谷へ移動し、たまたま地方勤務から戻っていた友人と飲み直し。これでまたTransvulcania対策をサボってしまったがあと10日くらいしかない。どうなることやら。その前に航空券と宿の確保だが。。。
昼間にロゲを楽しんだ後で、先のUTMFで女子優勝のKrissy Moehlのトークショーのためパタゴニア横浜店に行ってきた。2010年の信越五岳の直後のイベントに引き続きの参加である。内容が重複するのではとも思っていたが、新しい話が多く純粋に興味深く聞くことができた。特に、昨年の秋に訪れたというアフリカの話が面白かった。
UTMFについては、満月に照らされた富士山がきれいだったということと、ゴール直前は階段も手すりなしで降りられないくらいダメージがあったということ、エイドでがっついている写真などが印象的であった。日頃のレースではレース中に写真など撮らないが、あまりの美しさにiPhoneで写真を撮ったということで、その写真も紹介されていた。
今回は太っ腹にも賞品が多数用意されており、じゃんけん大会かと思っていたら、クリッシーと共通点の多い人にプレゼントということで、初めは誕生日の近い人というお題。誕生月が共通する人を残して、別のお題でさらに人を絞るのかと思いきや、より誕生日が近い人ということで、何と一日違いだったので、他二人と共にサングラスをもらう。偶然とはいえ何というラッキー。
UTMFやSTYに出た面々と軽く食べ飲んで帰る。何だかんだ言っても走った人の話を聞くと走りたくなる。今年は日本人の原さんが優勝したということで世界からの注目も変わり、来年はさらにおもしろい大会となるだろう。そして明日はサロモンのイベントに行く予定である。今年は2位に終わり王座防衛ができなかったジュリアンはいるのだろうか。
UTMFについては、満月に照らされた富士山がきれいだったということと、ゴール直前は階段も手すりなしで降りられないくらいダメージがあったということ、エイドでがっついている写真などが印象的であった。日頃のレースではレース中に写真など撮らないが、あまりの美しさにiPhoneで写真を撮ったということで、その写真も紹介されていた。
今回は太っ腹にも賞品が多数用意されており、じゃんけん大会かと思っていたら、クリッシーと共通点の多い人にプレゼントということで、初めは誕生日の近い人というお題。誕生月が共通する人を残して、別のお題でさらに人を絞るのかと思いきや、より誕生日が近い人ということで、何と一日違いだったので、他二人と共にサングラスをもらう。偶然とはいえ何というラッキー。
UTMFやSTYに出た面々と軽く食べ飲んで帰る。何だかんだ言っても走った人の話を聞くと走りたくなる。今年は日本人の原さんが優勝したということで世界からの注目も変わり、来年はさらにおもしろい大会となるだろう。そして明日はサロモンのイベントに行く予定である。今年は2位に終わり王座防衛ができなかったジュリアンはいるのだろうか。
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