トレイルラン関係を中心に日々の出来事や思ったことを書き連ねて行きます。
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欧州トレイルレース2連戦、第1戦目Sierre-Zinalに参戦しなんとか完走した。結果は5時間57分、男女合計1050人くらい完走した中で後ろから20人くらいの順位である。スタートしてからかなり早い時間に脚が攣ってそのまま脚をいたわりながら、また長時間の移動直後の疲労のせいか体に力が入らずでヘロヘロの状態でゴールまでたどり着いた。勝ったのは山の王者De Gasperiで2時間30分程度、kilianは3分ほど遅れて3位でゴール、トップ争いはキロ5分より速い超ハイペースな戦いである。散々な結果に終わったが途中で設定した6時間というタイムをなんとかクリアできたことはせめてもの救いか。それにしても、体が重かった上に30kmなのにものすごく疲弊したレースであった。
レースの行われるSierreの町はジュネーブから東に車や列車で2時間ほどの町であり、そこからマッターホルンを含む山域に向かって延びている谷を上ったところにゴールのZinalの町がある。羽田発のエミレーツ航空の関空&ドバイ乗継ぎでジュネーブに到着が家を出てからほぼ24時間、南回りだとそれなりに時間がかかる。相変わらずエコノミークラスでも大きな画面で機内食もよくサービスが抜群に優れるエミレーツ航空であるが、出発前の週の仕事の疲れもあり映画を見てる途中で寝たりと機内ではほとんど寝ていた。ジュネーブでは入国審査等の手続きを経てすぐ列車に乗りレースの行われるSierreの町に向かう。ジュネーブ空港は鉄道のターミナル駅で着いた足で長距離列車に乗ることができる。ちなみに隣駅が中央駅という他の都市では考えられない空港のアクセスの良さである。結局Sierreに到着したのが家出てから27時間であった。家からこの間、ノンストップで移動してようやくレースの前日受付の終わりに近い段階での到着である。途中寝ている時間が多かったとはいえ、ぐっすりと眠れる状況がなかったため、疲労はかなり蓄積していただろう。
Sierreの駅に到着するとトレランシューズを履いているなど明らかにレース参加者と分かる人が多数同じ列車から下りたので受付会場までもスムーズにアクセスできた。レースの受付もスムーズに行われ、ナンバーカードと当日の諸注意の紙をもらい、宿舎と朝食の場所について教えられる。受付会場周辺のカフェはレース参加者で大賑わいでかなりビール臭かった。会場では冠スポンサーのSALOMONの他、スポーツドリンクメーカーなどが出店していた。スイスフランのレートが高いせいで日本と比べてもすべてが割高の感があったが、水に溶かすタブレットだけ購入し早速翌日のレースで使った。会場周辺には引き締まった体つきのいかにも速そうな人ばかりだったのでかなり不安になる。付近のレストランで夕食を食べようと見て回るがどこもなかなか高く、結局1800円くらいのスパゲティを食べた。主催者が用意した宿舎というのがまた驚きで、狭い地下室に無造作に3段ベッドが並んでいる異様な空間であった。時差ぼけもあり熟睡できるはずもなかった。
受付の様子
Sierreの町の中心部の受付会場
レース当日は5時半頃起床し準備をする。朝食は事前に申し込んでいたため宿舎横のレストランでパンとチーズとフルーツ等がビュッフェ形式で提供される。朝食後、荷物をまとめて宿舎を後にして大会のバスで町外れのスタート地点に移動。早速優勝候補のkilianを発見。握手とか写真とかなんてことを考えつつ荷物を預けている間にどこかへと消えてしまった。この日彼を見たのはこの一瞬が最初で最後である。残念。軽く付近をジョグしてから列の後方に並ぶ。海外のレー ス、まったく流れが読めないため控えめの位置取りとしたが、後方ともなると周りの人も大して速そうな感じはしないので勝手に安心した。
ジェットラグで早めに起床したので夜明け前の町をジョギング
スタート会場の様子。皆速そう。。。
スタートしてからすぐにトレイルに入り急登となる。1000人以上も出走しているのですぐさま渋滞となる。そのまま流れに乗って進んで行く。このレースでは上りが果てしなく続くため、だんだん渋滞もばらけてきていて最初のエイドステーションの頃には上りが続いている状況ながら渋滞もほぼ解消していた。ス タートから3キロも行ったかどうかの地点で右のふくらはぎが攣りそうになり、早くもスローダウン。10日前にスイムで軽い肉離れを起こしていたこともあり、無理すると大事に至りかねない。
12km地点の第一関門に2時間35分くらいで到着。ここまでずっと上り。ここのエイドは集落の外れにあり、地元の人達が暖かく迎えてくれる。エイドの先に標識があったが時間の目安としてゴールタイムの45パーセントということだ。脚の痛みと体の重さからブレーキがさらにかかってさきほどの上りで難なく抜かした選手にもどんどん抜かれて行く。下りでも走ると脚が痛む危険性があるのであまり飛ばせない。急な上りも終わり山腹のトラバース道の緩い上りが主体になりつつあったがペースが全く上げられないままずるずると進んで行く。
集落の外れにあるエイド
エイドまであと100mの標識
上りがそろそろ終了となる残り10キロあたりでハイキングコースの標識にZinal 3h30mとある。この時点で経過時間は4時間20分ほど。ハイキングのペースの倍で行けば何とか6時間には間に合いそうである。残り5キロあたりから Zinalの町が眼下に見えてくる。谷間の森にたたずむ小さな町である。山腹をトラバースしているコースは直線的ではないためなかなか見えているのに近づかない。飛ばそうとすると脚が痛むが、とにかく脚が引きちぎれようとも意地でも6時間は切りたい。別に順位が最下位に近いことも分かっているし、完走目的なら6時間切れるかどうかなどどうでもいいことである。しかし、この最悪のコンディションの中で自分に負けないためにやるしかない。
ゴールに向けて下り基調のコースでペースを上げて行くが雨で滑りやすくなっているガレ場があったりとなかなか快適に走らせてはくれない。石に足を取られてこのところ痛めがちの左足首を捻ったりもしたが止まってられない。中盤までは随時写真を撮りながらのレース展開だったがそんなことを言い訳に途中から目標としたタイムに 間に合わなかったら悔やんでも悔やみきれない。Zinalの町へのラストの下りもなかなかいい景色だったがもう写真ロスをするわけにはいかないのでただ走る。ペースが落ちているランナーをどんどんパスしていく。最後、つづら折れの激下り、普段なら何でもないような坂なのにへっぴり腰になってスピードに乗れ ない。残り500m、情報を得たMCからもうすぐ日本人がゴールするよとのアナウンスが。最後はロードの下りなので思う存分ぶっ飛ばす。とにかくあと少しを頑張れずに目標を達成できないことほど愚かしいことはない。地元の人や他のランナー達が暖かい拍手で迎えてくれる中ゴールまでダッシュすると時計の表示 は5時間59分を回った所。本当にギリギリだ。なんとか6時間は切ることが出来た。その後で完走証を見るとネットタイムのため2分ほどゴール地点のタイムより少ない時間が記録されていた。
ゴールゲート、既にほとんどのランナーはフィニッシュ
木造の建物が建ち並ぶアルプス山中のZinalの町
残り5キロで10人以上は抜いた気がするが、完走者が後ろに20人くらいしかいないことを見ると本当にほぼ最下位にいたことが分かる。
海外レースに参加の教訓としては以下の2点が挙げられる。
・長時間の移動の疲れを取るためにも到着後すぐレースというのは避けるべき
・食事は確実に取ること。特に機内食は栄養がチープなので、出発前後からしっかりとパワーの出る食事を取っておくことが重要。
現地までの長時間の移動は想像以上に体力を消耗しているし、食事もしっかり取らないと
Sierreの駅に到着するとトレランシューズを履いているなど明らかにレース参加者と分かる人が多数同じ列車から下りたので受付会場までもスムーズにアクセスできた。レースの受付もスムーズに行われ、ナンバーカードと当日の諸注意の紙をもらい、宿舎と朝食の場所について教えられる。受付会場周辺のカフェはレース参加者で大賑わいでかなりビール臭かった。会場では冠スポンサーのSALOMONの他、スポーツドリンクメーカーなどが出店していた。スイスフランのレートが高いせいで日本と比べてもすべてが割高の感があったが、水に溶かすタブレットだけ購入し早速翌日のレースで使った。会場周辺には引き締まった体つきのいかにも速そうな人ばかりだったのでかなり不安になる。付近のレストランで夕食を食べようと見て回るがどこもなかなか高く、結局1800円くらいのスパゲティを食べた。主催者が用意した宿舎というのがまた驚きで、狭い地下室に無造作に3段ベッドが並んでいる異様な空間であった。時差ぼけもあり熟睡できるはずもなかった。
受付の様子
Sierreの町の中心部の受付会場
レース当日は5時半頃起床し準備をする。朝食は事前に申し込んでいたため宿舎横のレストランでパンとチーズとフルーツ等がビュッフェ形式で提供される。朝食後、荷物をまとめて宿舎を後にして大会のバスで町外れのスタート地点に移動。早速優勝候補のkilianを発見。握手とか写真とかなんてことを考えつつ荷物を預けている間にどこかへと消えてしまった。この日彼を見たのはこの一瞬が最初で最後である。残念。軽く付近をジョグしてから列の後方に並ぶ。海外のレー ス、まったく流れが読めないため控えめの位置取りとしたが、後方ともなると周りの人も大して速そうな感じはしないので勝手に安心した。
ジェットラグで早めに起床したので夜明け前の町をジョギング
スタート会場の様子。皆速そう。。。
スタートしてからすぐにトレイルに入り急登となる。1000人以上も出走しているのですぐさま渋滞となる。そのまま流れに乗って進んで行く。このレースでは上りが果てしなく続くため、だんだん渋滞もばらけてきていて最初のエイドステーションの頃には上りが続いている状況ながら渋滞もほぼ解消していた。ス タートから3キロも行ったかどうかの地点で右のふくらはぎが攣りそうになり、早くもスローダウン。10日前にスイムで軽い肉離れを起こしていたこともあり、無理すると大事に至りかねない。
12km地点の第一関門に2時間35分くらいで到着。ここまでずっと上り。ここのエイドは集落の外れにあり、地元の人達が暖かく迎えてくれる。エイドの先に標識があったが時間の目安としてゴールタイムの45パーセントということだ。脚の痛みと体の重さからブレーキがさらにかかってさきほどの上りで難なく抜かした選手にもどんどん抜かれて行く。下りでも走ると脚が痛む危険性があるのであまり飛ばせない。急な上りも終わり山腹のトラバース道の緩い上りが主体になりつつあったがペースが全く上げられないままずるずると進んで行く。
集落の外れにあるエイド
エイドまであと100mの標識
上りがそろそろ終了となる残り10キロあたりでハイキングコースの標識にZinal 3h30mとある。この時点で経過時間は4時間20分ほど。ハイキングのペースの倍で行けば何とか6時間には間に合いそうである。残り5キロあたりから Zinalの町が眼下に見えてくる。谷間の森にたたずむ小さな町である。山腹をトラバースしているコースは直線的ではないためなかなか見えているのに近づかない。飛ばそうとすると脚が痛むが、とにかく脚が引きちぎれようとも意地でも6時間は切りたい。別に順位が最下位に近いことも分かっているし、完走目的なら6時間切れるかどうかなどどうでもいいことである。しかし、この最悪のコンディションの中で自分に負けないためにやるしかない。
ゴールに向けて下り基調のコースでペースを上げて行くが雨で滑りやすくなっているガレ場があったりとなかなか快適に走らせてはくれない。石に足を取られてこのところ痛めがちの左足首を捻ったりもしたが止まってられない。中盤までは随時写真を撮りながらのレース展開だったがそんなことを言い訳に途中から目標としたタイムに 間に合わなかったら悔やんでも悔やみきれない。Zinalの町へのラストの下りもなかなかいい景色だったがもう写真ロスをするわけにはいかないのでただ走る。ペースが落ちているランナーをどんどんパスしていく。最後、つづら折れの激下り、普段なら何でもないような坂なのにへっぴり腰になってスピードに乗れ ない。残り500m、情報を得たMCからもうすぐ日本人がゴールするよとのアナウンスが。最後はロードの下りなので思う存分ぶっ飛ばす。とにかくあと少しを頑張れずに目標を達成できないことほど愚かしいことはない。地元の人や他のランナー達が暖かい拍手で迎えてくれる中ゴールまでダッシュすると時計の表示 は5時間59分を回った所。本当にギリギリだ。なんとか6時間は切ることが出来た。その後で完走証を見るとネットタイムのため2分ほどゴール地点のタイムより少ない時間が記録されていた。
ゴールゲート、既にほとんどのランナーはフィニッシュ
木造の建物が建ち並ぶアルプス山中のZinalの町
残り5キロで10人以上は抜いた気がするが、完走者が後ろに20人くらいしかいないことを見ると本当にほぼ最下位にいたことが分かる。
海外レースに参加の教訓としては以下の2点が挙げられる。
・長時間の移動の疲れを取るためにも到着後すぐレースというのは避けるべき
・食事は確実に取ること。特に機内食は栄養がチープなので、出発前後からしっかりとパワーの出る食事を取っておくことが重要。
現地までの長時間の移動は想像以上に体力を消耗しているし、食事もしっかり取らないと
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