トレイルラン関係を中心に日々の出来事や思ったことを書き連ねて行きます。
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今日は1年ぶりに月例川崎マラソンに行こうと思っていたが寝坊して結局行けず。現在のレベルを知るために近いうちに5kmや10kmのタイムトライアルをしておきたいところである。
信越五岳の分析と運営について感じたことを書く。
□ゴールタイムの分析
信越五岳トレイルランニングレースは出場していない大会だが気になったのでゴールタイムの分析を行った。各選手の関門通過タイムは公表されていないため、ゴールタイムのヒストグラムのみ示す。棒はその時刻から10分後までにゴールした人数、折れ線はその時刻の時点でゴールした人数の、完走者数(384人)に対する割合である。つまりその時刻の手前までの棒の人数を合計して384で割ったパーセンテージとなる。 他のレースは平均の山がゴールタイム中ほどにあるのが一般的だが、このレースの場合何と末広がりで制限時間に近いところほど多くの人がゴールしている。ただし、このグラフに完走できていない30%の選手が右側に上位30%と線対称にプロットされるとすると意外と正規分布の形になりそうでもある。21時間40分~50分でゴールした人が37人と圧倒的に多く、完走者が384人なのでほぼ10%をこの10分間が占めている。また、半数以上は19時間40分以降のゴールである。統計上の以下の代表的指標が見事にばらけている。
□平均値 16時間30分
□中央値 19時間40分
□最頻値 21時間40分
このレースの場合は最頻値がもっとも代表的なポイントになると思う。多くの人が制限時間と闘いながら完走したという特徴が表されている。単純に走力にものをいわせてゴールタイムが決まる短いレースとは違い、長距離のレースで多くの人がどこかにトラブルをかかえていたので、制限時間ぎりぎりでゴールできればいいという考えで走っていたことがこのようなゴールタイムの分布になった理由かと思う。早くゴールすることより、確実にゴールにたどりつくこと、これが図らずも大半のランナーのテーマになっていたのではないか。知り合いの中でも、がんがん突っ込んでいく男性陣の不調とマイペースで進む女性陣の健闘が目立ったレースであった。
□運営について
この大会は総合的に見て大変すばらしい大会で、日本で最も完走する価値のある大会であるが、傍から見ていて運営にはまだまだ改善すべき点があるかなと思う。もちろん運営面の不備はこのレースに限らず、大概のトレイルレースについていえることなのかもしれないが。
①ボランティアスタッフについて
人手不足のせいか、たまたまお話したボランティアスタッフの方は昼から深夜まで拘束されるということで大変そうだった。一応二人一組ではあるが、同じ場所に長時間張り付けでいいのかは疑問である。そこは戸隠神社だったのでまだよかった(といってもそこですら参道脇のお店が閉まった後は漆黒の闇に包まれるが)が、特に熊が出る山の中に長時間いた方はより大変だっただろう。
②コースについて
パワースポットとして大人気の戸隠付近のコース設定は再検討すべきところであるかと。6A過ぎて車道を比較的長く走るが、交通量がかなり多かったし、その後に人がごった返している戸隠神社の参道を走っていくのはお互いに大変である。ただ、3連休とはいえ、7月末に試走会で行ったときは大して人がいなかった奥社がなぜあんなに混んでいたのかは謎。
③スタート時間について
110kmを走ってきた選手のゴールには大いに感動したが、多くの選手のゴールが深夜となるのはいまいち盛り上がりに欠ける気がする。スタートの盛り上がりと比べると、ゴール後は宿舎に戻るバスへと追い立てられ、余韻に浸っている時間がない。夕方18:00~19:00スタートの方が以下の点からも合理的なのではと思った。
・トップは夜明けとともにゴール、最後尾が夕暮れ前にゴールとなり、全員が明るい時間にゴール
・斑尾山のあたりはまだ体力があるうちに通過するので夜間走行でも問題なし
・関川沿いの道も夜間であれば暑くないし、山岳区間と比べて夜間走行が比較的安全
・5A以降の山岳区間では遅い人の到着時には夜が明けている
これについては年々距離が伸びるといううわさもあるのでスタート時間、制限時間については何らかの変更があるかもしれない。
④地元の協力体制
元々スキーリゾートの土地をつないだコースなので集落と隣接しているような場所は、関川沿いのところぐらいしかなく、人里と関係なくレースが行われている感は否めない。地元住民によるボランティアの確保やコース整備、沿道の応援といったものが目に見える形でほしいところである。それが大変難しいことはわかっているが。
色々と書き連ねてきたが、総合的に見て日本で最もすばらしいレースであることには変わりないので来年はぜひ参加したい。
信越五岳の分析と運営について感じたことを書く。
□ゴールタイムの分析
信越五岳トレイルランニングレースは出場していない大会だが気になったのでゴールタイムの分析を行った。各選手の関門通過タイムは公表されていないため、ゴールタイムのヒストグラムのみ示す。棒はその時刻から10分後までにゴールした人数、折れ線はその時刻の時点でゴールした人数の、完走者数(384人)に対する割合である。つまりその時刻の手前までの棒の人数を合計して384で割ったパーセンテージとなる。 他のレースは平均の山がゴールタイム中ほどにあるのが一般的だが、このレースの場合何と末広がりで制限時間に近いところほど多くの人がゴールしている。ただし、このグラフに完走できていない30%の選手が右側に上位30%と線対称にプロットされるとすると意外と正規分布の形になりそうでもある。21時間40分~50分でゴールした人が37人と圧倒的に多く、完走者が384人なのでほぼ10%をこの10分間が占めている。また、半数以上は19時間40分以降のゴールである。統計上の以下の代表的指標が見事にばらけている。
□平均値 16時間30分
□中央値 19時間40分
□最頻値 21時間40分
このレースの場合は最頻値がもっとも代表的なポイントになると思う。多くの人が制限時間と闘いながら完走したという特徴が表されている。単純に走力にものをいわせてゴールタイムが決まる短いレースとは違い、長距離のレースで多くの人がどこかにトラブルをかかえていたので、制限時間ぎりぎりでゴールできればいいという考えで走っていたことがこのようなゴールタイムの分布になった理由かと思う。早くゴールすることより、確実にゴールにたどりつくこと、これが図らずも大半のランナーのテーマになっていたのではないか。知り合いの中でも、がんがん突っ込んでいく男性陣の不調とマイペースで進む女性陣の健闘が目立ったレースであった。
□運営について
この大会は総合的に見て大変すばらしい大会で、日本で最も完走する価値のある大会であるが、傍から見ていて運営にはまだまだ改善すべき点があるかなと思う。もちろん運営面の不備はこのレースに限らず、大概のトレイルレースについていえることなのかもしれないが。
①ボランティアスタッフについて
人手不足のせいか、たまたまお話したボランティアスタッフの方は昼から深夜まで拘束されるということで大変そうだった。一応二人一組ではあるが、同じ場所に長時間張り付けでいいのかは疑問である。そこは戸隠神社だったのでまだよかった(といってもそこですら参道脇のお店が閉まった後は漆黒の闇に包まれるが)が、特に熊が出る山の中に長時間いた方はより大変だっただろう。
②コースについて
パワースポットとして大人気の戸隠付近のコース設定は再検討すべきところであるかと。6A過ぎて車道を比較的長く走るが、交通量がかなり多かったし、その後に人がごった返している戸隠神社の参道を走っていくのはお互いに大変である。ただ、3連休とはいえ、7月末に試走会で行ったときは大して人がいなかった奥社がなぜあんなに混んでいたのかは謎。
③スタート時間について
110kmを走ってきた選手のゴールには大いに感動したが、多くの選手のゴールが深夜となるのはいまいち盛り上がりに欠ける気がする。スタートの盛り上がりと比べると、ゴール後は宿舎に戻るバスへと追い立てられ、余韻に浸っている時間がない。夕方18:00~19:00スタートの方が以下の点からも合理的なのではと思った。
・トップは夜明けとともにゴール、最後尾が夕暮れ前にゴールとなり、全員が明るい時間にゴール
・斑尾山のあたりはまだ体力があるうちに通過するので夜間走行でも問題なし
・関川沿いの道も夜間であれば暑くないし、山岳区間と比べて夜間走行が比較的安全
・5A以降の山岳区間では遅い人の到着時には夜が明けている
これについては年々距離が伸びるといううわさもあるのでスタート時間、制限時間については何らかの変更があるかもしれない。
④地元の協力体制
元々スキーリゾートの土地をつないだコースなので集落と隣接しているような場所は、関川沿いのところぐらいしかなく、人里と関係なくレースが行われている感は否めない。地元住民によるボランティアの確保やコース整備、沿道の応援といったものが目に見える形でほしいところである。それが大変難しいことはわかっているが。
色々と書き連ねてきたが、総合的に見て日本で最もすばらしいレースであることには変わりないので来年はぜひ参加したい。
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無題
こんにちは、シロクマです。
今回の信越五岳では、以前トレランセミナーでお世話になった知人らも、選手とそのペーサーとして参加していました。後でリザルトを見て、二人で無事完走を果たしたことを知り、ちょっとジーンとしてしまいました。長い長い距離ですから、途中いろんなトラブルに見舞われるでしょうが、そんな中でもゴールまで辿り着き、本当に強いと思いました。こんな便利な世の中ですが、敢えて自分の足だけを頼りに途方もない挑戦をすることに大きな意義を感じます。hhさんは来年参加したいとのことですが、実現するといいですね!私はまだまだ短い距離で経験を積み上げていきながら、40~50㌔位までのレースに出場出来るようになればと願っています。これから寒くなっていくのでお体に気をつけて、楽しいトレランに励んでください。
今回の信越五岳では、以前トレランセミナーでお世話になった知人らも、選手とそのペーサーとして参加していました。後でリザルトを見て、二人で無事完走を果たしたことを知り、ちょっとジーンとしてしまいました。長い長い距離ですから、途中いろんなトラブルに見舞われるでしょうが、そんな中でもゴールまで辿り着き、本当に強いと思いました。こんな便利な世の中ですが、敢えて自分の足だけを頼りに途方もない挑戦をすることに大きな意義を感じます。hhさんは来年参加したいとのことですが、実現するといいですね!私はまだまだ短い距離で経験を積み上げていきながら、40~50㌔位までのレースに出場出来るようになればと願っています。これから寒くなっていくのでお体に気をつけて、楽しいトレランに励んでください。
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